ちょっと凹凹

つらつら考えて・・・くよくよぼやきましょう

令和にスパルタを考える

スパルタ教育と云う言葉がありますが、体罰禁止がどんどん進んだ現在ではあまり聴かなくなりました。前世紀の漫画によく出てきたスパルタな場面では、ムチなんかを振り回して強制指導をしている姿でした。

今年4月の「こども基本法」施行のあと、各自治体から「こども基本条例」などが出されて、今月は「秋のこどもまんなか月間」です。オレンジリボン運動などがこども家庭庁の取り組みとしてあがっています。

先日、子どもの権利についての動画を視聴したのですが、ゲストとして出演していた有名ヨットスクール校長の発言がどうも気になって、昔の情報を調べる気になったのでした。

youtubeで「スパルタの海」という動画がアップされていました。令和の世では考えられない映像風景です。ドラマなので実態は更にハードだったかもしれませんが、動画内容自体は時代的にはこんなものでしょう?と。叩かれたり蹴られたり監禁されたり、は自分も経験していますし、周囲からの話にもありましたし。

大学のゼミで「子供たちの復讐」という本多勝一さんのルポがとりあげられていました。多分同じくらいの時代になると思います。社会背景が今とは大きく違うことをあらためて感じます。

映像を見ながら場面ごとの問題点や登場人物の特性について考えて…疲れてしまいました。主人公の教育方法に賛同はできないのですが、作中で警察官に向かって「おまえがなおせるのか!」と言う台詞は実践者にしか言えない言葉だと思います。じゃあ、自分が実践者だったら、今だったらどうするんだろうと考えると、自信を持って「この方法です」と提示できない自分がいます。「周囲の大人たちと実験しながらベターを探る」のが自分流なので、ある程度の方向は出せますが、具体的な方針が出てきません。あの時代に映像内容の状況に職員として置かれたら、対応には苦慮することは明白です。

一方作中で語られた教育問題。同じように感じる部分もありましたが、時代の違いなのか思想の違いなのか、解決の方向が異なることが多かったです。

私は個々に学び方が違うと思っているので、体罰付き極管理教育の方が合う子もいるのかもしれないとも思いますが、負の強化だけで学習が成立するとは思えず、自己肯定感の面がとても心配になります。

批判の多いスクールですが、卒業生が700人ぐらいはいるとのことです。長い時間経営されているので、卒業生の追跡もできるんじゃないかと思うのですが、そういうデータは見つけられませんでした。

家庭内暴力や引きこもりが体罰でどの程度改善したのでしょう?その後に家庭を持って自身が親になったときにDVを起こさないのか?などなど知りたいところです。