ちょっと凹凹

つらつら考えて・・・くよくよぼやきましょう

電子マネーと算数

お年玉が電子マネーになりつつあるっていう記事をネットで見ました。なんか、スマホ同士で送金できるって機能は知っていましたから、驚きはないんですけどね。そう云えば自分も現金決済が少なくなったなぁと思います。ポイント付くしね。ところでスマホ送金って手渡しの範疇に入るの?

割と昔から「生活算数」って保護者には言ってきたんですけれど、こうなってくると算数がかえって難しいのかなぁ。

現金って触れて数えることができるけど、電子マネーってそれ自体を触れない。ってことは、操作活動ができないんだな。これは大きいなぁ。

お買い物経験でなんかで、お金の種類や初歩的な金銭感覚なんかが、算数の勉強に役立ってきていたわけです。「お金を使って考えよう」で5や10のまとまりとか繰り上がりの勉強につなぐことができました。

その経験が無いとすると、算数の授業は定型学級でも結構苦戦するんじゃないかなぁ。

支援級だったら出口も悩むと思うんです。卒業後の自立生活を考えて、優先順位を設定する際に算数の中で順位が下がる内容がでてきますよねぇ?

演算さえ分かれば、スマホで計算できます。だから計算の習熟は基本以上は後回しでもいいや、と考えてますが、同じようなノリなら、電子マネーで買い物できるならお金の勉強は無くてもいいや、となる人が出てきませんかねぇ?「去年と同じ」が大好きな考えない先生は、電子マネーだらけになっても、お金の模型を使って教えていそうで、そっちも怖いですが…

買い物場面を考えれば、算数の問題だけじゃなくて、自制心や計画性なんかも大事なので、個々のケースで分けて考えるのは当然として…

場合によっては数感覚や計算関連の学習の大幅変更の可能性がありますよねぇ?

電子マネーだらけになったらお金感覚をどうつかむんだろう?新札を刷るってことですから、すぐに消滅はしませんが、現金決済は少なくなっているだろうし、子どもによっては就学前に貨幣紙幣を一度も見ないケースも考えられます。どうしましょう?

小学校1年生って「初めての学習」が多い割に、初めてっぽくない進み方をよく見ますよね?例えば、平仮名の学習のあのスピードは、「普段身の回りで見てきたよね!!」という前提でしょう?

今までは黙ってお金の模型を提示しても問題ありませんでしたが、今後はお金の説明を丁寧にしなければなりません。いえ、今現在も少数派として存在していると考えた方が良いと思います。「お金って知ってる?」という真面目な発問から導入したり、お買い物などの使用経験を保護者に確認している1年生の先生は少数派でしょうから。

低学年でも、計算過程をお金で表現してやると理解できる子って結構いたのになぁ。

 

銀行が両替手数料を取るニュースを大分前に知り、貯金箱の使用が減るんだろうと思いました。お小遣いも電子マネーなのかなぁ?数字だけで実感が持てるのかしらん?

貯金箱に入れていくことで、重さや見た目で貯まっていくのを実感するのが大事だったんじゃないかなぁ。投入口からヘアピンなんかを使って、破壊せずにお金を取り出すことで器用さが鍛えられるとか?

昔、1円玉募金ってのが学校でありましたが、もうそんな時代じゃないのかもしれませんねぇ。