ちょっと凹凹

つらつら考えて・・・くよくよぼやきましょう

戦争と人間

初めて見た長時間作品、3部作の映画でした。

帝国時代末期の様子を描いた作品です。当時を生きてきた方々から聞いた話と大きく違う事がないのですが、映像化されているとやっぱり恐いですね。

「暴力的」「排他的」「差別的」というWordが頭の中を巡ります。事件やその背景については諸説出てきているので、不勉強な私には事実かどうかの判断はできない事もありますが、社会的な雰囲気や軍隊の状態などは大きく違わないのだろうと思いました。

 

当時の国際的な空気や国内の状況もありますから、当時の思考や行動を今の視点で簡単に批判するのはダメだと思うのですけれど、繰り返してはいけない事でしょう。当時の新聞は図書館で読む事ができますが、あのような情報の中で生活していたら自分だって戦争賛成していたんじゃないかと思ってしまいます。疑問が持てるって大事にしたい教育の1つです。

軍隊に限らずですが、上司や上官の命令が絶対の組織行動って強いんだろうとは思います・・・上司や上官が有能であれば、ですが。疑問を持っていては大日本帝国の兵隊さんは務まらないんですね。ウクライナ戦争も同じですが、自軍に都合の良い情報と解釈を信じさせる事が大事なんでしょう。まぁ軍隊に限らないかな?

「貴様はそれでも帝国軍人かぁ」とか「非国民」なんて台詞は子どもの頃に遊びで使っていましたが、あの時代の中で言われちゃったらキツいよなぁ。

 

この映画に限りませんが、また、映画にも限らないのですが、帝国軍ってハラスメントの嵐じゃないですか?「規律正しく」といっても現場レベルだと国や組織の決めたルールより「古兵さん」や上官の命令が優先されてしまい、何かと天皇陛下という言葉を使って従わせようとする。それでも命令を出すヒトが有能ならば、其程悲惨な事にはならないとは思うんですがね。有能であれば「虎の威を借る狐」はしないか。

出てくる差別用語も実際に使われているのを聞いた事のある言葉でした。戦後随分経っていたのに。共栄圏って言葉は悪くないんだけどなぁ。臣民には高尚すぎたのか浸透していなかったようです。

排他、差別、権威的、家父長制度、男尊女卑、制限的選挙制度、思想統一・・・そんな時代が今も続いていたかと思うとコレも恐いです・・・続いていないこともないか・・・