ちょっと凹凹

つらつら考えて・・・くよくよぼやきましょう

ゆとり教育への批判が疑問!と、ずっと言ってるけど

動画を視たり、ラジオを聴いたりしていると、評論の内容やドラマの中でゆとり世代を批判的に表現するものしか出てこないようです。

平成10年発表、平成14年施行の学習指導要領は良かったなぁ。ゆとり真っ直中って感じで、個人的な経験ですが、じっくりとした指導ができた時代でした。

自分は教科書中心ではなく、体験重視型の良さを大学時代に教え込まれてきたので、元々そういう傾向でしたが、時間的余裕が生まれたことで、色々な体験学習を組み込むことができました。実感を伴う学習が大事なのは支援教育にも通じる大きな手立てだと思います。体験重視の授業は視覚化、体感、操作など支援で使う要素がいっぱい。これは授業のUDのはしりじゃないでしょうかね?

学習だけでなく、社会性についても効果大でした。スキル学習ならともかく、道徳を定時に行い評価するなんて非効率的です。クラスの中では、ほぼ毎日、何かしらの問題が発生します。それについて一々話し合うのは面倒かもしれませんが、理解は早いでしょう。その時々で必要な話し合いが行われる中で社会性を培うことができるというモノです。愛国心とかは別途取り扱いになりますが。

 

脱ゆとりになってから、時数がぎりぎりです。教科書会社が提案する進み方で全国進められるわけはありません。台風で休校やインフルエンザで学級閉鎖なんてことがあると、時数が足りなくなるくらいの内容になっています。

四角四面に考えれば、「ウチのクラスはここが弱いから復習の時間を」とか「調べ学習が十分でなかったから延長しよう」なんてことはできないわけです。きゅうきゅうの学習量です。

さらに、集団をちゃんと作りたいなら、そっちの指導も時間をかけないと。何か問題が起きれば、しっかりと指導をしないと。こういう所で時間や手間をケチると巧く回らなくなりますよね。

 

ゆとり世代の特徴とされているものをネットでいくつか調べてみると

・言われたこと以外やらない

・我慢できない

・自分優先

・常識がない

・上昇志向の低さ

・低いコミュニケーション力

・・・むか~し、3無主義とか6無主義という言葉があって、そう言われてた世代は定年過ぎてます。無気力とか無関心とか言われていた人たちが「ゆとり世代は云々」批判しているのは、どうなのでしょうかね?

それより何より、上であげた特徴は、ゆとりが目指した指導内容からすると、ちゃんと対応している事が多いと思うのですが・・・ゆとり教育が悪いわけじゃありません。むしろそれ以上に社会がその様に導いた時代と言えませんか?

 

セガサターンプレイステーションが発売されたのが平成6年だそうです。初期に高価だったソフトは次第に安くなり、利用者が増えます。平成15年には携帯型ゲーム機というものが発売されました。結果、外でもゲームをする子が増えました。

我慢とか社会性の弱さはここから来ているのではないでしょうか?元々の特性だけでなく、こうした環境によってもコミュニケーション力は影響を受けるでしょう。ゲーム脳は『トンでも科学』だという人がいますが、例えそうであっても、ゲームは発達を阻害させる効果があるでしょう。私にはそう思えて仕方がない。

 

社会性や自己抑制が十分発達せずに就学する子は増えています。増加の時期は脱ゆとりとほぼ重なるのではないでしょうか?ごめんなさい、これは個人の印象です。でも、本当に増えているんです。

ファミコン世代から既にゲーム世代ですが、ゆとり教育下では時間を使って補うことができていたんじゃないでしょうか?そう考えると、昨今の要支援の子どもが増えてきている背景として納得できるのですけれどね、私は。