ちょっと凹凹

つらつら考えて・・・くよくよぼやきましょう

英語が入るなら音楽を出そう

先日、校内研究で招いた先生の語る内容が、いちいち尤もで、たくさん頷きながら聴いていました。たくさんの話に納得した記憶はあるのですが、私は記憶力が残念な人なので、正確に再現出来ません。覚えている事の一つは「大人で開脚前転を趣味にしてる人はいないでしょう?」みたいなことでした。そこではなく、生涯にわたりスポーツに親しむようにする事が大事だと仰っていたように思います。


実技4教科なんて呼び方が昔からありますが、どれも同じで、大人になっても親しむようにする事が大事だよなぁって。家庭科は生活の自立だし、道具の使い方という面では図工もそれに近いかしら?体育は健康っていう面で関係が深いわけですが、音楽だけが自立とか身体管理から離れていると思っています。全く無くても困る事は無いでしょう。

でも実際には、生活に音楽は溢れている状態ですよね。多くの人が音楽に親しんでいます。


嫌いな授業の筆頭に音楽を挙げる子は多かったです。でも、音楽の授業は嫌でも流行りの曲はノリノリで歌っていました。そんな子たちを見ていると、音楽の授業はいらないんじゃないか?と思えます。小学校で専科の先生が教える教科といえば、音楽。私の周りでは、音楽の授業を積極的にやりたがる先輩は少なかったです。「楽器を弾けないとできない」という思い込みが背景にあるんだと思えます。じゃあ、絵は描けるの?習字はできるの?って色々突っ込みを入れたくなりますが…

音楽専科の先生は音楽に長けている方が多いです。できる人には分かることでも、できない人には分からないってことは結構あります。さらに言えば、先生と子どもで立ち位置が違うので、先生が聴いているように子どもが聴こえているかは分からない。

「右が小さいからもっと声出して」

「もっと流れるような感じで」

「そのターンのタイミングが微妙に違う」

どこまでのレベルを求めているのでしょう?

音楽の専門性は高いんだけど、できない子への教え方は結局「練習すればできるようになるから」酷いのだと「できるまで練習しなさい」って。素人の指示と何が違うのかな?

「あなたはこういう状態だから、こういう練習すればできるよ」って専門家なら言って欲しいです。自分のクラスがお世話になった音楽の先生は、そういう具体的な指示を出していた方が多かったですが、全体としては少ないんだと思います。そして音楽で苦しむ子をじわじわと増やしているんじゃないかな。

 

私は音楽好きです。中学は合唱部に入ったし、20代でバンドやってたし。今もDTMやってるし。でも、自分の小学時代の音楽の授業には、良い印象がないです。実際には良いこともあったのかもしれないけれど、楽器ができない、声が出てない、ト音記号の書き方がオカシイって怒られてばかりのイメージです。怒った先生がしばらくの間授業をやってくれないって事もありました。

楽譜が読めなくても高校でギターは弾けました。鍵盤の位置も分かりませんでしたが、バンドでピアノ弾いてました。楽器とか楽典なんて、興味を持ってから学んで充分なんじゃないかしらん?

演奏でも鑑賞でも、生活を豊かにするためのものでしょう?授業で苦しむのは違うんじゃない?今、多くの人が音楽を楽しんでいる背景に音楽の授業は無いんじゃないかな?

それでも音楽の授業をやるなら、字の如く音を楽しむ授業をやって欲しいです。専門家らしく、個々の特性に合わせて、一定期間に上達する指導をして、子どもが凹むコトのないような授業なら良いと思いませんか。